「原因解明まで何年かかるか分らんじゃんね。」
春先、あるブドウ農家さんが、シャインマスカットの花芽の付きが悪いことを懸念していた。
懸念していた通り、開花不良となってしまったのだそうだ。
シャインマスカットの開花不良は、温度変動や湿度の上下、栄養不足等々、
いくつか疑わしき原因が挙げられてはいるものの、決定的な解明には至っていない。
冒頭の農家さんも、惜しみなくシャインマスカットの世話をしているそうで、考えられる原因の検討がつかないそうだ。
県に開花不良であることを報告すると、「今後、国と協力し原因解明に向けた研究を行っていくことになりましたから!」
と励ましのお言葉をいただけたとのことだが…。
独特な味と香りが人気のシャインマスカットは、収益性が高いことから、多くのブドウ農家さんが主力栽培を行っている。
主力であるシャインマスカットの収益が望めないかもしれないという事実と、それが今後も続くかもしれないとう不安を
想うと、いたたまれない。
「できることはいつでも手助けするからね」
という言葉をかけるしかできない自分ももどかしかった。